スーパーミニプラから「ガリアン 重装型」のレビューです。


『機甲界ガリアン』に登場する機甲兵。
ジョルディ・ボーダーの搭乗機。
ダメージを負ったガリアンを、白い谷でヒルムカが改造した機体。
それまでの飛装型に加え、上半身と下半身が分離し、それぞれ飛装改と自走改に独立しての行動が可能となった。
重装砲と盾を装備し、遠距離攻撃と防御能力を獲得。
背部に装備した飛装砲により、飛装型時の攻撃も可能に。
様々な形態で多角的な攻撃が可能となり、攻守ともに優れた機体となった。

ミニプラシリーズでは珍しく、分割セットではなく1パッケージで1機まるごと組み立てられる構成になっています。

ではレビューは下からどうぞ。



パッケージ。



付属品一覧。

・重装砲
・剣
・盾
・変形用重装砲ケーブル
・ガリアン用左脚装甲




プロポーションをグルリと。

イラストなどよりは少しスタイリッシュなイメージですかね。






各所アップ。

シール使用箇所は頭、胸、腕、サイドアーマー内ウイング、リアアーマー。
ザブングルから続く昭和ロボシリーズではお馴染みなのですが、シールの質があまり良くないので剥がれやすい。
本体だと額の青なんて触るだけで簡単にずれますし。
素組みでのカラーリング再現は十分。



ザブングルと。

実際のガリアンのサイズは12mほどなので、スケール的には1/100になるんでしょうか。


以下、可動範囲の紹介。


首の可動。

根元が前後スイング、頭がボールジョイント接続。

大きく動くわけではありませんが、どの方向へも不自由はしません。



胴の可動。

胸と腰の2箇所ボールジョイント接続。

どの方向へも可動域が広いです。




肩・腕の可動。

肩は根元がボールジョイント接続、上腕が上下スイング。
肩アーマーは上腕軸に通っています。
デザイン的に上への可動は制限されています。
あと左肩は背中の飛装砲との干渉があるので、腕を前に上げることが困難。

肘が軸接続+スイング、前腕が軸接続+スイング。
前腕側の変形用のギミックを使うと、デザインは崩れますが深く曲がります。

手首がボールジョイント接続。




下半身の可動。

股関節がボールジョイント接続+上下スイング、腿が前後スイング。
腿アーマーが軸接続。
アーマーの干渉で開脚幅が制限されます。
腿上げは腿の関節を使うと大きく上げることが可能。
股関節には重大な問題があり、使われているパーツが小さいために破損する可能性が大です。
保持力が少し落ちますが、組み立てる際にボールジョイントを軽く削って少しでも負荷を軽減するのを推奨。
一度組み立ててしまうと、ボールジョイントを抜こうとするだけで折れる可能性が高い。

膝がスイング+軸接続+スイング。
比較的深く曲がります。

足首が前後スイング+左右スイング+ボールジョイント接続。
カバーがスイング。
前後だけでなく、横にもそこそこ広め。


総評。
全体的に可動域はしっかりしているので十分に遊べるのですが、やはり股関節の問題は致命的すぎる欠陥。
可動域を広げようと関節を増やしてくれるのはありがたいものの、こんな脆いパーツ構成はアウトです。
テスト品を動かしていて「やばい」と気づかないわけがないだろうに。



腿を上げられるので、立て膝は楽。



案の定、ポージング撮影中に股関節がねぎ切れやがりました(汗
修復は大まかに分けて2つだと思うんですよね。
上下可動を犠牲にして定番の真鍮線で補強する方法と、関節そのものを自作する方法。
後者は難易度が高いので、ここは前者を選択しておきました。
小さいから1mmの真鍮線を通すのでギリギリ。


以下、ギミックや付属品の紹介。


背中の飛装砲を外し、左脚装甲を交換して初期のガリアンに。



このサイズ帯のプラモでは珍しく、コクピットハッチが開閉。
中にはジョジョと思われるフィギュアも存在。



飛装砲。

このぐらいまで前に動かせます。



重装砲。

後ろ側にボリュームがあるので少し構えにくい。



剣。

細長い剣。

最大の特徴であるムチのような状態は再現されていません。




盾。

黄色がシール再現。
腕の前に張り付けるという独特な持たせ方です。

上部を上げ、重装砲と合体させることが可能。
下のパイルが展開。


以下、各種変形の紹介。


背中の変形用頭を起こし、ガリアンの頭を反転させ納める。
盾に保管されていたジョイントパーツを使い、腕を縮めた状態に。
腿から前に倒し、膝を逆関節に、足首の角度を整える。
サイドアーマーから翼を起こして完成。



腕の変形ですが、ジョイントパーツではなく前腕に収められているジョイントを使うことも可能。
明らかにこのための設計だと思うのですが、説明書にも記載されないほど急な仕様変更だったんでしょうか。
ちなみにこちらの場合、無加工だと少し隙間があります。



飛装型。

主翼に手がそのまま残っていたりと少しシュールなフォルムですね。




飛装改。

実質、飛装型の腿から下を外した状態。



本体から外した脚は、腿のジョイントを畳み、重装砲の左右に取り付け。
重装砲を盾と合体し、重装砲と右脚をケーブルで繋ぐ。




自走改。

キャノン砲から脚が生えるという衝撃的なデザイン。



分離形態を並べて。


以下、適当にポージング。















蛇腹剣ができないのが残念ですが、変形ギミックもあり遊べますね。

ちなみに下3枚は右股関節が逝ったあとです(苦笑


以上、スーパーミニプラのガリアンのレビューでした。

スーパーミニプラ第7弾は、ガリアンから主人公機ガリアン。
ミニプラの名を冠しながら、分割構成ではなく1箱で完成するという最早普通のプラモと化しています(笑
重装型らしいギミックの豊富さに加え、通常のガリアンにもできたりと相変わらずのプレイバリューの高さ。
ただイデオン以来の関節の脆さは問題ですね。
イデオンもなかなかに危険でしたが、今回はより酷くなっています。
もちろん可動へのこだわりは素晴らしいのですが、耐久性を無視したせいで動かせなくなってしまっては本末転倒もいいところ。
トータルの出来はいいだけに、あの股関節だけが残念なキットでした。

 
BOXとガリアン単品。

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