ROBOT魂から「Zガンダム」のレビューです。


『機動戦士Zガンダム』に登場するモビルスーツ。
主人公カミーユ・ビダンの搭乗機。
エゥーゴが推進する”Zプロジェクト”によって開発された攻撃用可変MS。
新素材のガンダリウムγや高出力の超小型核融合炉、フライング・アーマーなどに加え、
ティターンズから強奪したガンダムMk-IIがもたらした”ムーバブルフレーム”技術の融合によって誕生した。
変形する事で機体特性を変更するTMSは、グリプス戦役当時には各陣営が開発、運用していたが、
Zガンダムは宇宙空間から標準兵装のまま大気圏に突入し、降下中も戦闘能力を失わず、重力化では即座に作戦行動に移行できるという画期的な機体であった。
MSとWR(ウェイブライダー)の機能を合わせ持つことで非常に高コストな機体となったものの、当時を象徴する屈指の名機と評価されている。

ではレビューは下からどうぞ。



パケ裏と内パケ。



付属品一覧。

・ビームライフル
・ハイパーメガランチャー
・ビームサーベル
・シールド
・交換用グレネードランチャー×2
・グレネードランチャー追加マガジン
・持ち手A(左右各1)
・持ち手B(左右各1)
・持ち手C(左1)
・平手(左右各1)



プロポーションをグルリと。

胴体がかなり小さいことにより、腕の大きさと脚の長さがかなり強調された独特なプロポーション。
腿が長いのは本当に最近のROBOT魂のトレンドになってますね。






各所アップ。

頭部バルカン、膝裏のパイプがメタリック塗装。
1つ気になるのは、フライングアーマー上部の白の塗装が省略されています。
造形はかなり小さいものの、確かに存在しているのでここが塗られていないのは問題。
塗装精度自体は良好。



ガンダムと。

胴体のサイズはむしろガンダムの方が大きいのに、腰の位置が違いすぎる(笑



ZZと。

今回はZZに合わせて調整した感じですかね。
並べた時のサイズ感がかなり良いです。



RG版と。

身長は1/144よりも若干小さいぐらい。
こう並べるとプロポーションのアレンジが凄まじい。


以下、可動範囲の紹介。


首の可動。

二重ボールジョイント接続。

信じられない話なのですが、上に「全く」動きません。
デザインの制限なので「動きにくい」ということはあっても、「全く動かない」などアクションフィギュアとして許されるのだろうかと。
更に横への可動も襟が思いっきり干渉しており、写真程度しか動きません。



胴の可動。

胸部が前後スイング、腰部がボールジョイント接続。

構造としては最近のROBOT魂では標準的なタイプ。
ただ今回は可動域がかなり狭め。
そしてここにも重大な欠陥、リアアーマー基部との干渉で腰がほとんど回りません。



肩・腕の可動。

肩は根元が前後スイング、上腕がボールジョイント接続+上下スイング+軸回転。
肩アーマーは上腕軸で挟まれており、外側のフレートと上のブロックのみが可動。
前後の可動域がこれだけ確保されているZの立体物は珍しいのでありたがいですね。
ただ上への可動域が無く、これでもかという怒り肩なポージングが出来ないのは残念。
上腕の接続はボールジョイントですが、実際には軸回転程度にしか動きません。

肘は二重スイング。

手首は二重ボールジョイント接続。
間に白いプレートを挟んでいるので、恩恵はあまりありません。



腰部アーマーの可動。

フロント、サイドがボールジョイント接続。
リアは上下スイング。




下半身の可動。

股関節は軸接続+上下スイング、腿が軸回転。
開脚幅はサイドアーマーの位置によって変わりますが、後に持っていけば180度開脚可能。
嬉しいのは腿上げで、それこそ135度ぐらいは上がるんじゃないだろうかという可動域。
ただ腿の回転は、アーマーが関節部分に干渉し制限されがち。

膝は二重スイング。
ピッタリとまではいかずとも、それなりに深くは曲がります。

足首は二重ボールジョイント接続、つま先がスイング。
カバーは前がボールジョイント接続、後がスイング。
ジョイントが内側へ曲げやすくなっている特殊な形状で、Zのデザインの割に接地性がかなり確保されています。
ただその構造上、ボールジョイントが抜けやすくちょっとイライラ。


総評。
首と腰が未だに信じられません。
そんな異次元の欠陥を除くと比較的優秀なので、途中で担当がガラッと変わったのではないかというほど謎のフィギュア。



腿が上がるので、立て膝はかなり楽。



ここから関節改修作業。

最大の問題点である首の可動。
まず上を向けない点を解消するために、背中の青い部分、頭部の襟足の部分をゴッソリと削り込み。
次に横を向けない点の解消に、襟、胸部アーマー上部、頬を削り込み。



胴は腰が回らない点が気に入らないので、腰の後ろ側の角を思いっきり削り、リアアーマー基部の角も少し削る。


腿の回転も気になったので、前後を削っておきました。



首は上と横の可動域が劇的に向上。

腰はまだ制限されているものの、さすがにこれだけ回ってくれればなんとか。

腿の回転もかなり広がりました。


以下、仕様や武装の紹介。


スタンド接続パーツは股後方へ。
腿とかなり干渉します。




フライング・アーマーは左右がそれぞれボールジョイント接続。
ウイングが引き出せます。

中央スタビライザーが上下スイング。



2連装グレネード・ランチャー。

射出時の再現はカバーパーツを差し替えで。
追加マガジンは1つ付属。



ビーム・ライフル。

銃口とパイプがメタリック塗装。
何故か先端の黄色が塗装されていません。

グリップはボールジョイント接続。
銃身は伸縮ギミックあり。
エネルギーパックは着脱可能。
銃底側のピンで前腕にマウント可能。




ハイパー・メガ・ランチャー。

こちらも銃口とパイプがメタリック塗装。
伸張を超えるほどの長さがあります。

中央と側面のグリップカバーが開閉、グリップは全てスイング。
肩関節がしっかりしているので、両手で構えるのが容易。



ビーム・サーベル。

グリップ、サーベル刃共に1本のみ。
サイドアーマーのグリップ収納ギミックもありません。

サーベル刃は基部あたりにシルバーが吹かれており質感はいいのですが、どうにも短い。
ロングビームサーベルを意識したんでしょうが、なら手持ちとは別に用意しろと。
そもそもサーベルが1本しかないということ自体がなんとも・・・。



ロング・ビーム・サーベル。

前述の通り、ビームサーベルの刃はライフル&ランチャーの銃口に取り付けられます。
両者を構える為の左の持ち手も付属。
銃底あたりの溝にピンを当てる形ですが、当然の如くこれだけでは保持できません。



シールド。

前腕の穴に挿して使用。
ジョイントは二軸スイング+ボールジョイントで可動するので、装備したままでも可動を阻害にしにくくなっています。

ちなみに劇場版のシールド裏のミサイルは存在しません。


以下、適当にポージング。















ロングビームサーベルはライフルもランチャーも構えるのは決まるんですが、振りかぶった感じがどうにも難しい。

余談ですけど、ハイパーメガランチャーでロングビームサーベルを使用した媒体って何かありましたっけ?



ZとZZ。

どちらも悪くは無いんだけど、どうしてそんな無駄で余計な事するの?というフィギュアでしたねぇ。


以上、ROBOT魂のZガンダムのレビューでした。

ROBOT魂で進む主人公機の立体化の中、ようやく出た感のあるZ。
今回はZZ同様、変形をオミットした完全にMS形態のみを楽しむ為のフィギュア。
それなのに可動面に意味不明な欠陥を残すという、本当に意味の分からない、意味不明にもほどがある残念な仕上がり。
元々デザイン的に無理な事なら仕方が無いですけど、他の立体物は普通に動かせる部分ですからね。
それでいて首と腰を除けばちゃんと動くから、余計に意味が分からない。
いちおう自分としては大幅な改修を施すことによって、ようやく「普通」程度の可動までは持っていけましたが。
武装面は一通り揃っており、ロングビームサーベルを楽しめる仕様にもなっているので、プレイバリューの点では問題なし。
シリーズ開始から早6年、一体いつになったらROBOT魂は可動面で安定してくれるのでしょうか。


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