HGUCから「ZII」のレビューです。


『Z-MSV』に登場するモビルスーツ。
エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社が「Z計画」に基づいて共同で開発したZガンダムの発展型可変MS。
先行して開発されていたメタスの可変機構などを採り入れ、複雑な変形機構を単純化することで、生産性や操縦性を向上させている。
ウェイブライダー形態時には空間戦闘機としての運用が想定されており、加速性などは当時の標準的なMSを圧倒する。
専用装備のメガ・ビーム・ライフルは、ウェイブライダー形態時に機体各部のジェネレーターと直結する構造となっており、
エネルギーチャージを充分に行う事で、ハイパー・メガ・ランチャーにも匹敵する威力を発揮するなど、コストパフォーマンスも高く評価されていた。
スペック的には同時期のMS群と比較しても遜色無く、量産に際しても問題も少なかったため、生産寸前までこぎ着けたが、
当時のエゥーゴは財政的に逼迫しており、更に多機能なZZガンダムの開発が優先されることとなった為、
プランそのものが廃案となり、実機が生産される事は無かったと言われている。
その後、第二次ネオ・ジオン戦争の収束に伴った連邦軍の装備の更新において、
高コスト化要因の排除や既製パーツとの共通化などを経て、本機のコンセプトはリゼルへと継承される事となった。

ではレビューは下からどうぞ。




パケ横。



付属品一覧。

・メガビームライフル
・メガビームライフル用グリップ差し替えパーツ
・ビームライフル
・クレイバズーカ(左右各1)
・ビームサーベル×2
・変形用ボディ
・変形用スタンド接続パーツ
・持ち手(左右各1)



プロポーションをグルリと。

バックパックの形状もあるのですが、全体的に物凄く長細いですね(笑
カラーリングは青の主張が激しい。







各所アップ。

機体各所の小さな黄色の部分や、ふくらはぎ側の赤い部分がシール再現。
足りないのは肩や脚部のダクトぐらいで、素組み+シールで十分過ぎるほどの仕上がり。



リゼルと。

こう並べてみると確かにパーツ配置とかはZIIが元になってるんだなと。



HGUCが手元にないので、RGのゼータと。

後継機ではなく発展機ということで、ほとんど別物ですね。


以下、可動範囲の紹介。


首の可動。

二重ボールジョイント接続。

首周りにクリアランスがあまり無いので、良く動くのは上ぐらいです。
横を向くには襟内ではどうしても限界があり、いちおう襟の上に乗せる事は出来ますがボールジョイントが抜けるかギリギリの所。



胴の可動。

腰部がボールジョイント接続。

単純な可動なのでさほど動きません。
回転は制限なしで可能。
あとポリキャップ自体がグラグラなようで、背中の重みに負けて常に後ろに反ってしまいます。



肩・腕の可動。

肩は根元が上下スイング+前後スイング、上腕が軸接続+上下スイング+軸回転。
肩アーマーは上腕を挟む形で取り付け。
根元の可動域はわずかですが、それでも無いよりは断然マシですね。
上にも上がりますし、不自由しない可動域。

肘は単純スイング。

手首はボールジョイント接続。



腰部アーマーの可動。

フロントはボールジョイント接続。
サイドは腿側面にボールジョイント接続。





下半身の可動。

股関節は根元が前後スイング、腿が軸接続+上下スイング+軸回転。
サイドアーマーの存在でどうしても開脚幅は制限されるものの、90度以上は広げられます。
腿が回るので表情付けもしやすいですし。
腿上げはフロントアーマーの干渉で90度も上がりません。

膝は二重スイング。

足首は脚部側が前後スイング+ボールジョイント接続、足側が軸接続+前後スイング、つま先がスイング。
大きく動くのは後方のみです。
色々と関節があっても、前と横はデザインの制限でほとんど動きません。


総評。
どうしてもデザイン的に可動域が辛い部分は存在していますね。
それでも同様の可変型のデルタ系構造に比べれば十分に動いてくれます。



腿をフロントアーマーの外にまで広げれば立て膝は容易。


以下、仕様や武装の紹介。



背部スラスターがボールジョイント接続。

スラスターの内側のとがった部分が可動。




メガ・ビーム・ライフル。

持ち手には角度が付いているものの、脇に抱えるような構え方なのでどうしても取り回しがしにくい。



クレイ・バズーカ。

マウント部分の違いで左右付属。
通常のバズーカとは異なるので、これも脇に抱えるような構え方。

グリップを畳み、背部スラスターの間にマウント可能。



ビーム・ライフル。

ゼータと同じライフルですが、新規造形で付属。
黄色い部分はシール再現。
銃身の伸縮ギミックはありません。





ビーム・サーベル。

サーベル刃は旧来の1/144タイプの物。

サーベル刃はメガビームライフルとビームライフルの銃口に取り付け可能。


以下、変形の紹介。


本体から使用する部分はこちら。



今回も変形用のボディにバラした各パーツを乗せていくという構成。



ボディ裏に両腕、表に胸部アーマーと腰部リアアーマーを取り付け。



脚部は膝アーマー、脛アーマー、足を畳み、腕の外側に取り付け。




表に中央と左右のスラスターをそれぞれ取り付け。
スラスターの間にクレイバズーカを取り付け。

メガビームライフルは変形用のグリップに交換し、腕の間に取り付けて変形終了。






ウェイブライダー形態。

差し替えによる見栄映えの良さはリゼル系、デルタ系共通で素晴らしいポイントですね。
メタルやリゼル系の飛行形態なので、コンパクトにまとまっています。

メガビームライフルを挟むようにスタンド接続パーツを取り付けられます。
ただ穴が奥まっているので、軸周辺がスリムなスタンドでないと対応しません。
それか穴が表面に出てくるまで削ってやるとか。


以下、適当にポージング。

















メガビームライフルからサーベル刃を出すと物凄く長い。



號斗丸と鋼丸(偽)

鋼丸がHGUC以前の唯一のリアルサイズのZIIのキットだったんですかね。
LBBで鋼丸とか出たら面白いけど、まぁ無理か。


以上、HGUCのZIIのレビューでした。

間接的にUCの恩恵を受けたのか、まさかのキット化となったZII。
キットのフォーマットはリゼル系の物になっているので、デザイン制限を除けば可動域もちゃんとしていて好印象。
変形は差し替え変形による相変わらずの完成度の高さ。
武装も一通り揃っているので、プレイバリューにも優れた非常に満足のできるキットでした。


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